小さな空間に住むということ

24年7月収納スペース, ライフスタイルキッチン

自分の家を持つという夢のかたちが変わりました。以前は、「広ければ広いほど良い」と考えていたのが、今では、自由な空間というものに対する考え方が大きく変わりました。モットー：少ないほど多くなるものがある。限られた居住空間、高い家賃および借地料、家事の規模が小さくなっていることなどが後押しするかたちとなって、より多くの人がより小さな居住面積で上手くやっていかなければならなくなっています。また、いわゆる「ミニハウス」で暮らすことを選択する人たちもいます。居住空間が小さいからと言って、生活の質が低いというわけではないからです。

小さな空間、大きなメリット

重要な問いは、どれだけのスペースが本当に必要なのか、ということです。本当に必要なものに集約して行くことが、トレンドとなっています。断念することでメリットを得る新しいシンプルさ：面積が小さいということは、土地代、家賃、エネルギー代が安いということであり、その結果、休暇やレストラン、趣味などに使える予算が増えるからです。家事の規模が小さくて把握するのが容易であるために、それに費やす時間も少なくてすみ、友人や家族との交流や仕事に使う時間が増えます。

小さな事柄が強い印象を残すこともしばしばあります。

最大限に活用する狭い面積を最大限に活用するために、複数階の建物を建設することができます。部屋のレイアウトはそれに合わせて調整します。快適性が損なわれることがないように、巧みなソリューションを活用します。

トレンドと伝統

多くの場所でトレンドになることが、別の多くの国ではすでに伝統となっている場合もあります。例えば水上：ベトナムには昔から水上集落があります。そしてアジア以外でも「水上住宅」は、もはやライフアーティストやドロップアウトした人々だけのものではありません。これらは中心部近くに造られ、しかも岸辺にあります。それ故、人気もあり大きなポテンシャルを持っています。モバイル式モジュールも、人気が高まっています。必要な設備がすべてそろっているミニハウスは、最小限の空間で構成されており、必要に応じて自由に拡張もできます。引っ越したくなれば、自分の家をそのまま持って行くことができます。

「水上住宅」は、川や湖、海辺にあります。従来の住宅とは異なり、必要に応じて別の係留場所に移動することができます。

小さくてフレキシブル

そのため、「水上住宅」は別のトレンドである「タイニーハウス」と同じような方向に向かっています。タイニーハウスとは、車輪を使用して移動することもできる特に小さな家を指します。キャラバンほどの柔軟性はありませんが、通常は長期滞在用に居心地よく快適に設計されています。このような家は米国ではよく見かけますが、他の国でもますます一般的になってきています。このような家のメリットは何でしょうか。メリットは少なくありません。小さな居住空間はエネルギー効率が高く、環境負荷も小さくなります。その他には、この方が安上がりだし実用的だということがあります。さらに、家が小さいということは、家事が管理しやすく、それに費やす時間が減るということであり、その分、友人や家族、アクティビティに費やす時間が増えることになります。

タイニーハウスの特徴は、狭い部屋や非常に低い部屋です。ここでは、あらゆる隙間を最大限に活用しています。

「タイニーハウス」には車輪が付いているため、通常は設置場所を柔軟に選択できます。ただし、キャラバンとは異なり、毎日違う場所に移動するようには設計されていません。

小さな居住面積は、自由度を高めるのか？

目下の課題として焦点となっているのは、どうすれば手持ちのスペースを有効に活用できるのか、ということです。居住面積が小さければ、1センチたりともおろそかにしない、高度な実用性が求められます。そのため、このコンセプトの根底には、与えられた面積を最適に使い切るための、機能性を重視した間取りが必要です。これはとりわけ、多くの居住空間の中心的な存在となる「キッチン」について多く当てはまります。ここでは、機能的ソリューションというかたちでの「質」が「量」に取って代わります。豊かな機能性を持った小さなキッチンを実現する方法については、世界中に実例があります。特に居住空間が小さく限られている、あるいは経費が多くかかる都市は実例がたくさんあります。